その島は、『楽園』とよばれた。
姉御に。
感謝を込めて……。

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バリ島
ウブドゥ
緑の木々が揺れ風を運ぶ。
ベランダへ続く大きな窓から川の流れが聞こえ、遠雷が夜の訪れを告げる。
心地良さと気だるさの混じった深い眠りから、ゆっくりと覚醒してゆくと、寝ている男を起こさないようにそっと半身を起こす真央。
森と花の香りに包まれた真央の身体から、ベッドの上に撒き散らされていた、赤い花弁が舞い落ちた。
足元でくしゃくしゃになって・・・

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北米のどこか
(数台のワークステーションが並ぶ狭い部屋・コーヒーカップを手にした2人の男)
「――見果てぬ夢を見よう、届かぬ星に手を伸ばそう…………か……」
「ラマンチャの男か、どうした? やけに感傷的じゃないか?」
「感傷的になったらまずいか?」
「いや、お前にはお似合いだよ」
「どういう意味だ?」
「どういう意味だと思う?」
「……知りたくも無い・・・

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